2024年にCDERの神経科学部門が承認した画期的な指定

By Andreas Lysandropoulos, M.D., Ph.D., Senior Vice President, Global Therapeutic Area Head, Neuroscience
Mark Mathieu, Executive Director, Strategic Research
Mwango Kashoki, M.D., M.P.H., Senior Vice President, Global Head of Regulatory Strategy

4 min

アンメットニーズを満たす医薬品を開発する多くの企業は、「FDAの画期的治療薬指定(BTD)をどのように、どのくらいの期間で取得できるか」という規制に関する緊急の課題を抱えています。スポンサーはBTDが規制当局とのやり取りの増加や、開発を迅速化する集中的なガイダンスなど貴重な利益をもたらすことを知っています。また予備的な臨床データに基づき、治験薬がFDAおよび患者さんにとって、大きな可能性を示していることを企業の投資家に対して外部的に証明できることが多いことも認識しています。パレクセルでは公表されたBTDを追跡することで、FDAのBTDプログラムの利用状況をモニタリングしています。2024年1月1日から9月30日までに、9社のバイオ製薬企業が神経科学領域の治験薬のBTDを発表しました。

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2024年に米国FDAの医薬品評価研究センター (CDER)神経科学部門から画期的治療薬指定(BTD)を受けた薬剤

2024年にCDERの神経科学部門が承認した9件のBTDに関する規制当局の見解

 

  • 2024年に神経科および精神科の薬剤に対して承認されたBTDの件数は、楽観的な見通しを示しています。​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​
    • 今年に入ってから承認されたBTDは9件ですが、過去4年間の合計は14件でした。
    • さらに一般的に見られる精神疾患の治療を目的とした新薬(全般性不安障がいの治療薬であるlysergide d-tartrateなど)にもBTDが付与されています。
  • BTDには必ずしも新規の有効性、または安全性評価が必要というわけではありません。通常のエンドポイント(うつ病試験におけるMADRSなど)で測定された大幅なベネフィットの改善により、指定を裏付けることができます。
  • 治療抵抗性の集団(薬剤抵抗性の発作を特徴とする重度のてんかんであるDEEなど)において、大幅なベネフィットが実証された場合、BTDを裏付けることができます。
  • FDAはBTDを検討する際に、自然史研究(マッチドコホート)を比較対象として受け入れることがあります(ジアゾキシドコリンやデルパシバート エテデシランの場合と同様)。
  • バイオマーカーが臨床的に重要なエンドポイントの確立された代替物であるか、または臨床的有益性を予測する可能性が高いと合理的に考えられる場合(FTD-GRNにおけるプログラニュリン値など)、FDAは疾患バイオマーカーにおける薬剤の活性に基づいてBTDを承認することがあります。
  • 2024年にBTDが承認された9つの薬剤のうち5つは希少疾患に対するものであり、FDAが希少疾患の新製品の開発促進に力を入れていることを示しています。
 

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