ソートリーダーシップ・ワークショップ・レポート Vol.2

日本における臨床試験: 新しい章の幕開けポストコロナの日本において、患者さんを中心に臨床試験デザインを計画していくことは極めて重要である。COVID-19パンデミックの勃発から2年、患者さんの生活は大変な影響を受けている。多くの人は体調が悪くても病院の受診を諦めてきた。パンデミックとそれによるロックダウンは、色々な意味で酷いものであるが、日本におけるハイブリッド型分散化臨床試験 (DCT)のために貴重な実証実験ともいえるようなテスト環境の素地としての役割も果たしてきた。まず第一に、医師が新型コロナウイルス感染者に対してオンラインで診察を行った。次に、医薬品の臨床試験の実施の基準 (GCP)のトレーニングを受けた医師もしくは免許を有する看護師が、患者さんの自宅や指定されたホテルに訪問し、患者のフォローアップを行った。 

パンデミック下でのオンライン診察は価値のある事が証明されたが、それはすべての患者さんにとって最適というわけではない。臨床試験デザインにも同じことが言える。即ち、DCTの長所が明らかにアピールされる場合においても臨床試験のすべての候補者が必ずしもリモートで参加したいとは限らない。 

今、すべての患者さんにとってどの方法が最良なのか？